GPD MicroPC【実機レビュー】

クラウドファンディングサイトのIndeagogoで購入したGPD MicroPCが到着したので紹介します。GPD Microはmini PCの開発、販売で気を吐いているGPD社の業務向けPCです。私はGPDの初代WindowsマシンのGPD Winを所有していましたが、画面の小ささ、チャチ過ぎるキーボードと時々挙動不審になる点などからほぼ使用していませんでした。そんな中GPD Micro PCは400ドルを切る価格で登場したのでうっかりポチってしまいました。

1.主なスペック

主なスペックは以下です。

CPUIntel Celeron N4100
メモリーLPDDR4 8GB
ストレージM.2 SATA SSD 128GB
ディスプレイ6インチ
1280 x 720
H-IPS液晶
OSWindows 10 Pro

(1)CPU

CPUはCeleron N4100で4コア/4スレッド、ベース周波数1.1GHz、バースト時2.4GHzで動作します。これは一時期中華タブレットPCに多く採用されたAtom系列のSoCよりも遙かにハイパフォーマンスです。

(2)メモリ

GPD MicroPCは当初4GB搭載で紹介されましたがしばらくして全て8GB搭載モデルとして統一されました。2019年モデルとしてはやはり8GBは無いと魅力は感じません。

(3)ストレージ

ストレージもこのクラス(5万円未満の中華ノートPC)ではeMMCを搭載することが多かったのですがちゃんとSATA接続の128GBSSDを搭載しています。価格を考えると十分でしょう。また。購入直後の空き容量は98GBでした。

(4)豊富なインターフェース

GPD MicroPCの特徴を決定づけるのがこのインターフェース群です。

-USB 3.0 TypeA x 3
-USB 3.0 TypeC x 1
-HDMI 2.0(フルサイズ)
-RS232(シリアルポート)
ーRJ45(有線LANポート)
-MicroSDXCスロット(最大2TB)
ー3.5mmオーディオジャック

特にRS232、RJ45は最近のモバイルPCでは搭載していないのが当たり前になっているので驚きです。

2.開封の儀+本体

(1)箱

(2)開封した様子

蓋を外すと袋に入った本体がお目見え

本体を取り出すとユーザーガイド、保証書が入った箱とACアダプター、USB TypeCケーブルが納められています。

(3)付属品

USBケーブルを取り出すとストラップが収まっていました。

(4)ACアダプター

USB TypeCのポートが一つ

(5)本体上面(天板)

(6)正面

マイクと3.5mmオーディオジャックが見える。この画像ではわかりにくいですがマイクの左横にストラップホールがあります。

(7)左側面

左側面はUSB 3.0 Type AとMicroSDXCスロット。画面右端の穴はストラップホール。

(8)右側面

ディスプレイすぐ下の小さな穴はリセットスイッチ

(9)背面

最もGPD MicroPCらしい画像。左からD-sub 9pin シリアルポート。HDMI、USB3.0 Type A x2、USB3.0 Type C、RJ45(有線LANポート)

(10)裏面

裏面のスリットは冷却ファンの吸気口。

(12)裏面の記載

技適マークがあるのがわかります。

(11)キーボード

キー配列は見ての通りなので慣れが必要と思われます。ポインティングデバイスは両手持ちでの使用が前提で見た目よりも使いやすいです。ディスプレイヒンジ手前はファンの切り替えスイッチです。

(13)ディスプレイを開いたところ

(14)ディスプレイを限界まで開いた様子

この角度が限界です。

プラスチックの質感ですが作りの雑さは感じません。凝縮感がかっこいいです。

3.使用感

(1)全体的な質感

なかなか良いです。手に持った感じも大きすぎず、小さすぎずと言う印象です。ディスプレイは部分もすぐに壊れるんじゃないかと言うような心配があまりなくいい感じです。GPD Winではディスプレイ部分が非常に薄くて大変不安でした。

(2)ファン

ファンはスイッチでオン/オフの切り替えができますがファンをオンにすると結構うるさいです。ただ、オフでずっと動かしていると熱暴走の可能性がなきにしもあらずなのでよほど周りが静かでない限りファンはオンにしておいた方が良いでしょう。

(3)CPUのベンチマーク

おなじみCINEBENCH R20を使用します。

517pts(ファン有効時)

260pts(ファン無効時)

他に比較としてMacbook Air (2018:Core i5 8210Y)、CHIWI Hi10 Pro(Atom X5-Z8350)の値も測定しました。

CPUに関してはMacbook Air (2018)がスコアが618だったのでMacbook Airの80%の性能と言うことができます。また、ファンを無効にするとパフォーマンスが半分程度に低下するので比較的重い処理をする場合はファンは有効にしておいた方が無難かと思われます。

(4)ストレージのベンチマーク

標準的なSATA SSDと言って良い性能です。少なくともeMMCよりは遙かに良いです。

(5)体感上のレスポンス

WindowsのGUI上の操作やブラウザ操作でもたつくところは全くありません。至って快適です。CPU、ストレージ、メモリ、画面解像度のバランスがとれているのだと思います。

(6)シリアルポートの使用

近日更新

4.まとめ

私は商品の総合的な満足度というのは価格にかなり左右されると考えているのですが本製品は質感、パフォーマンス、価格のバランスが非常に良いと思います。質感的にはGPD Winの時に感じた脆さが全くなく、パフォーマンス的にも普段使いで不満に思う局面はないでしょう。このような製品が368$で購入できたのですから大満足です。アマゾンでは税込み50000円前後での購入となりますが、この価格でもお買い得感を感じます。

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