私はRECBOXの代わりとして購入しましたが、普通の人はNASとして購入すると思います。そこで、今回はDS218JのNAS機能の紹介です。
DS218Jは以下のサービスに対応しています。
ファイル共有:SMB、AFP、NFS
ファイル転送:FTP、TFTP、rsync
サービス:Active Directory、LDAP、SSO
リモートアクセス:quickconnect
一例としてファイル共有までの手順を紹介します。
ウェブブラウザからDSM(DiskStation Manager:管理用GUI)にログインし、コントロールセンター > ファイルサービスを開く。
デフォルトでSMBサービスは有効化されているのでワークグループ名を必要に応じて変更する。
Windowsクライアントで使用するための共有フォルダを作る。
共有フォルダメニューを選択するとフォルダ一覧が表示されるので作成ボタンを押下する。
フォルダ名を設定し他は適宜選択する。
必要に応じて暗号化の設定を行う。不要なら「次へ」を押下。
設定を確認し、良ければ適用ボタンを押下。これで共有フォルダのできあがり。
先にユーザーを作成していた場合はここでユーザーのアクセス権の設定を行う。今回はまだ作成していないのでキャンセル。
ユーザー作成に必須なのはユーザー名とパスワードなので設定する。パスワード設定でエラーになった場合はエラーメッセージの内容を確認してパスワードを修正する。
作成したユーザーが所属するグループを選択する。
アクセス可能なフォルダーと付与する権限を決定する。
作成中のユーザーが保存可能な容量の上限を決定する。(クォータ設定)制限しない場合はここでは何も入力しない。
各種サービスへの権限を設定する。
該当ユーザーが使用可能な帯域の制限を設定する。(この設定には正直驚きました。いわゆるQOS(Quality of Service)というエンタープライズ向けストレージによくある機能です。)
設定を確認する。「適用」を押下するとユーザーが作成される。
「ファイル名を指定して実行」でDS218JのIPアドレスかホスト名を入力する。
先ほど作成したユーザー名とパスワードを入力すると共有フォルダが表示される。作成したtestフォルダを右クリックして「ネットワークドライブの割り当て」を実行するとネットワークドライブとして使用可能になります。
メインPCと同一物理セグメント(同じネットワークスイッチ)に接続した状態でCrystal Diskmarkで測定しました。
これだけでは速いのか遅いのかわからないので比較のために自作NASでも測定しました。
シーケンシャルアクセスではDS218Jは貧弱なハードウェアの割には健闘していると言えます。1Gbpsのネットワークの実効帯域上限近くのパフォーマンスです。一方、ランダムアクセス(4KiBの項目)は自作NASに大差をつけられてしまいました。もっとも、自作NASのスペックはCore i5、RAM16GBという贅沢すぎる構成なのでやむを得ないと思います。
DS218Jも速くないとは言え、数人以下で使用することが想定される家庭内では十分なパフォーマンスだと思います。
今回初めてNASキットを使ってみましたが、高機能かつ分かり易くて巷で売れているのが理解できます。ディスク搭載個数が2個までの使用用途なら私のように自作PC上でNASを作る必要はありませんね。ディスクが4個、6個となるとキットの価格もそれ相応に跳ね上がっていくので厳しいですがディスク2個搭載モデルは本当にコストパフォーマンスが良いと思います。