新しいケースに移植したことで壊れてしまったマザーボード、新しいものを購入しなければなりません。
新たにマザーボードを選定するに当たってメインPCの構成上、以下の要件があります。
(1)Ryzen7 1700が動作すること
(2)メモリスロット4つあること
(3)SATAコネクタが6個あること
(4)ATXフォームファクタであること
現在(2020年7月時点)比較的簡単に入手可能なSocket AM4対応のマザーボードのチップセットはRyzen対応第2世代であるX470、B450と第3世代のX570、B550になります。
これらのうち、第3世代のチップセットはRyzen1700に対応しません。よって必然的にX470、B450のどちらかになります。(B550は第2世代のRyzenも対応しません)
X470とB450チップセットですがX470がハイエンド、B450は普及クラスという位置づけです。スペック的な違いは以下です。マザーボード価格では最低でも7000円以上の開きがあります。
X470 | B450 | |
SLI | ○ | ☓ |
USB3.1 Gen1 | 6 | 2 |
USB3.1 Gen2 | 2 | 2 |
SATA | 10 | 6 |
SLIの有無が機能的な大きな違いですが私はSLIを必要とするゲームをするわけではないので、これは無視しても問題ありません。インターフェースの数の違いのうち、SATAはB450だとギリギリですが、最悪余っているSATA拡張ボードを挿せば良いので、コストを考えてB450チップセットマザーボードの中から選ぶことにしました。
メーカーは長年Gigabyteを使用しているの今回もGigabyte一択です。GigabytenのB450チップセットマザーで入手可能なものは以下の機種があります。
B450 Gaming X
B450 AORUS ELITE
B450 AORUS PRO WIFI
大まかに比較すると違いは以下になります。
B450 Gaming X | B450 AORUS ELITE | B450 AORUS PRO WIFI | |
---|---|---|---|
LAN | Realtek | Realtek | Intel |
WiFi | ☓ | ☓ | ○ |
オーディオ | ALC892 | ALC892 | ALC1220-VB |
USB | USB3.1Gen1 x 4 USB2 x 4 | USB3.1Gen1 x 4 USB2 x 4 | USB3.1Gen2(type-C ) x 1 USB3.1Gen2(type-A) x 1 USB3.1Gen1 x 4 |
ストレージインターフェース | M2 x 1 SATA x 6 | M2 x 2 SATA x 6 | M2 x 2 SATA x 6 |
LAN、WiFi、オーディオ、USBでアドバンテージのあるB450 AORUS PRO WIFIを購入することに決めました。
GIGABYTE B450 GAMING X (AMD Ryzen AM4/ 1xM.2/Hmdi/DVI/USB 3.1/DDR4/ATX/Motherboard) 並行輸入品
(1)箱
(2)付属品
(3)マザーボード全体
(4)オーディオチップ周辺
(5)M2スロット
2つあるM2スロットのうち上の長い方が2242/2260/2280/22110フォームファクタ対応。
下の方は2242/2260/2280対応。いずれもヒートシンク付きなのがわかります。
(6)バックパネル
WiFi対応なのでアンテナ端子があります。
取り付け自体は何の問題も無く終わりました。一点だけ問題が...。
近いうちにブートドライブをNVMe SSDに変更予定なのですが、M2スロットとSATAインターフェースは内部のPCIeレーンの制限から排他関係にあります。以下はM2スロットにNVMe SSDを装着したときに使用可能なSATAインターフェースを表しています。
SATA3 0 | SATA3 1 | SATA3 2 | SATA3 3 | ASATA3 0 | ASATA3 1 | |
---|---|---|---|---|---|---|
22110(長い) | ○ | ○ | ○ | ○ | ☓ | ☓ |
2280(短い) | ○ | ○ | ☓ | ☓ | ○ | ○ |
現状SATAインターフェースは全て埋まっているので、NVMe SSDを使用するためには別途SATAインターフェース拡張カードが必要になります。
こちらも、難なく起動しました。Windows10はある程度のハードウェアの違いは標準ドライバで吸収するのでこういう場合便利です。ただし、使用しているアプリの一部はLANインターフェースのMACアドレスを使って機器を識別しているのか再度ライセンス認証が必要になりました。PC TV Plusはその一例です。
電源を投入するとこんな感じで光ります。Ryzen7の純正クーラーはLED端子をマザーボードに接続するとRGBの光具合を制御できるようですがこの時点ではまだやっていません。
ケースのアクリル窓の側板を閉じた状態で部屋を暗くするとこんな感じです。
写真では伝わりにくいですが実際はもっとキレイです。
せっかくWiFiが内蔵されているのでネットワークのテストも実行してみます。
このマザーボードのWiFiは 802.11 a/b/g/n/ac、2.5/5GHzデュアルバンド対応で
最大433Mbps転送に対応しています。
接続するルーターはTP-LINK Archer C7です。
インターネット ダウンロード | ネットワークドライブへのファイルコピー | |
---|---|---|
有線LAN | 100Mbps | 110MB/s |
WiFi(5GHz接続) | 44Mbps | 37MB/s |
ご覧の通り、インターネット接続はともかくファイルサーバーへの転送はかなりの差があるので家でNASを運用している方は有線接続の方がおすすめです。
ただケースを交換するだけのはずが、思わぬ出費と犠牲を伴いましたが何とか安定するようになりました。最近は意味なくPCを起動して側面のRGBを眺める日々です。